- 『夜は短し歩けよ乙女』2017/日本/監督:湯浅政明/92分
- 『ミッドナイト・イン・パリ』2011/アメリカ/監督:ウディ・アレン/94分<Netflix><Amazon>
- 『ドライヴ』2011/アメリカ/監督:ニコラス・ウィンディング・レフン/100分
- 『スナッチ』2000/イギリス・アメリカ/監督:ガイ・リッチー/102分
- 『スタンド・バイ・ミー』1986/アメリカ/監督:ロブ・ライナー/89分
- 『グッバイ、サマー』2015/フランス/監督:ミシェル・ゴンドリー/103分
- 『はじまりのうた』2013/アメリカ/監督:ジョン・カーニー/104分
- 『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』1986/アメリカ/監督:フランク・オズ/93分
『スタンド・バイ・ミー』1986/アメリカ/監督:ロブ・ライナー/89分
小さな田舎町で暮らす4人の少年が、森で子供の轢死体が放置されているという噂を聞き、死体探しの旅に出る。
原作はスティーヴン・キングの小説。
主題歌がリバイバルヒットし、リヴァー・フェニックス(ホアキン・フェニックスの兄)が大ブレイクした作品としても有名な作品。
確かに「本物の死体を見てみたい」という好奇心はあっただろう。
見つけたら有名にもなれる。
しかし、暴力や貧困という複雑な家庭問題を抱えている少年たちは、束の間でもいいから日常を抜け出したかったのかもしれない。
途中でハプニングに遭ったり、ケンカをしたり。
2人きりになれば本音や弱さがポロリと漏れ、誰にも言えなかった悔しい出来事や将来への不安があふれ出す。
そんなことない!君はすごいよ!子供同士で一生懸命に慰めあい、励ましあう姿にじんと来る。
この夏で何かが変わった。人生にはきっとそんな瞬間があると思わせてくれる名作。
『グッバイ、サマー』2015/フランス/監督:ミシェル・ゴンドリー/103分
女の子のような外見の気弱な少年が、変わり者の転校生と意気投合し、2人でスクラップを集めて作った車を作り、フランス中を旅するという計画を立てる。
髪を伸ばして優しい雰囲気だが、心の中では母親や兄に対して強い反発心を抱いている子。
片や、労働者階級の家庭で育ち、規則に縛られたくない機械いじりの好きなワイルドな子。
正反対のように見える2人だが、共に学校で浮いている変わり者。息苦しい日常生活にうんざりしている似た者同士だった。
だから、夏休みに自分たちで作った車でどこかへ逃げよう、そう思った瞬間から、冒険心はもう止まらない。
そうして、はちきれんばかりの夢を乗せた小さな車は、広い広い世界へと出発する。
予想通り彼らは旅先で厳しい現実を思い知らされるわけですが、子供はこんな風に傷つかないと大人になれないのでしょうか。
『はじまりのうた』2013/アメリカ/監督:ジョン・カーニー/104分
恋人と一緒にニューヨークへやってきたシンガーソングライターは、彼に裏切られて失意の底にいたが、友人に無理やりステージに上げられて歌を披露したところ、音楽プロデューサーからスカウトされる。
この映画はわずか5館で上映がスタートし、その後口コミで評判が広がって、ついに1300館以上で公開されることになったという作品。
音楽と人とのつながりが自然に描かれていて気持ちよく、音楽の素晴らしさもさりげなく伝わってくる、本当に音楽が好きな人が作ったという感じがする作品なのです。
シンデレラストーリーみたいなのに、どこか妙に説得力のあるセンス。
ニューヨークの街角でレコードの録音とは、なんて素敵なアイデアでしょう。
数珠つなぎのようにスクリーンに映し出されるこれらのシーンが、本当に素晴らしい。
心地よい音楽が流れる世界では、次のステップを踏み出せそうな気がしてきます。
『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』1986/アメリカ/監督:フランク・オズ/93分
花屋で働いている冴えない主人公が、ある日奇妙な植物を見つけて店先に飾ってみたとたん、花屋は大繁盛してしまう。
1960年に製作された同名映画が、ミュージカルになって大ヒットし、それをまた映画化したのがこの作品。
ちなみにその舞台は今でも大変人気があり、日本でも何度も上映されています。
その不思議な植物に引き寄せられるようにして押し寄せる人々。
「これを絶対に枯らすな」と命じられた彼はせっせとお世話をするのだが、ある時その植物が血を吸うことに気づいたから、さあ大変!
正体を露わにしたその植物が「血を吸わせろ!」と歌いながら暴れるシーンは、楽しいホラー。
鉢植えだから動けないので、血を得るために気の弱い彼を説得する様子が可笑しい。
またそこに、恋人からDVを受けている同僚の女性が加わり、事態はとんでもない方向へ…その恋人が歯医者でサドという設定が、これまたコメディとして重要ポイントです。
ミュージカルって楽しいな、とつくづく思えるミュージカル映画の傑作です。