映画や海外ドラマでよく出てくる卒業シーンですが、日本の卒業式とはだいぶ様子が違いますよね?
面白い形の帽子をかぶっていたり、長めのコートのようなものを羽織っていたり…あるあるな卒業シーンですが、みなさん、あのアイテムを何と言うか知ってますか?そもそもなぜあの格好をするのでしょう?
今回はそんな、知っているようで知らない、アメリカの卒業式の豆知識をご紹介します!
そもそも卒業式の時期が日本とアメリカでは違うんです!
アメリカの卒業シーズンは、5月中旬〜下旬と言われています。
その後、約3ヶ月間の長い夏休みがあり、新学期が9月から始まるのです。
あのアイテムって何て言うの?
アメリカの卒業式と日本の卒業式、大きな違いといえば、卒業生たちの格好ではないでしょうか?
日本では、中高生なら制服、大学生なら袴やスーツを着るのが一般的ですが、アメリカの卒業生は、四角い帽子に長いガウンのようなものを羽織るのが定番。海外ドラマでもよくみる光景ですね。
みなさん、あの格好何て言うか知ってますか?
英語でこの衣装一式のことを、academic dress(アカデミックドレス)と呼びます。帽子単体ではsquare academic cap(スクエアアカデミックキャップ)やgraduate cap(グラデュエイトキャップ)などと言うこともあるそうです。
大学では、大抵卒業式用のガウンと帽子を指定し、学生たちは決められたものを購入したり、レンタルして準備をするそうです。
なんでこの格好をするようになった?
この卒業式用の衣装、一体いつから始まったのでしょう?
その由来は、12世紀のヨーロッパ、世界に先駆けて大学が設立され始めた時代にあるとされています。当時大学は、教会と深いつながりがあり、神学を指導する聖職者たちも多く在籍していました。
そんな聖職者たちにならい、学生たちも同様の格好(ガウンと帽子)を模倣したことで、その格好が大学関係者の正装とみなされるようになりました。それが、現在の卒業式の衣装の始まりとされています。
また、英語には「town and gown(タウンアンドガウン)=(学園都市において)一般の住人と大学関係者」という言葉がありますが、これは、ガウンが大学生の正装だったことが由来となっています。
アメリカの卒業式といえば、スピーチ!
卒業式にスピーチがあるのは日本もアメリカも同じ。
コメディドラマ「ビッグバンセオリー」のレナードは、Skype越しに母校の卒業式でスピーチをしていました。
しかし、アメリカの有名大学の卒業式は、スピーチのレベルが違います。
毎年各界の著名人が招待され、卒業生の前でスピーチをするのです。
例えば、アップルの創始者スティーブ・ジョブズ。
彼は生前、スタンフォード大学の卒業式で有名なスピーチを残しています。
あの有名なフレーズ、「Stay Hungry. Stay Foolish.(貪欲であれ、愚かであれ。)」です。
また、Facebookの創設者マーク・ザッカーバーグや、女優のナタリー・ポートマン、政治家ヒラリー・クリントンなど、そうそうたる顔ぶれの著名人たちが大学の卒業式でスピーチを行っています。
ずっと聞いてると飽きてしまうスピーチでも、こんなに有名な人たちが話していたら思わず聞き入ってしまうはず!
アメリカも日本も、卒業式は学生にとって大切な区切りのセレモニー。
時期や格好は違えど、海外ドラマなどで卒業式のシーンをみれば、共感できることも多いですよね。
それは、私たちが同じように「卒業」という旅立ちを人生のどこかで経験してきたからではないでしょうか。
卒業シーズンには、時にはしんみりと学生時代の思い出を振り返るのもいいですね。