1. 出演俳優は合意の上でヌードシーンを演じる契約書に署名
作品にヌードがある場合、撮影が開始される前に出演俳優が、そのシーンの詳細を記載した法的契約書に署名するプロセスが踏まれます。
エンターテインメント業界の労働組合である「SAG-AFTRA」は、「ヌード、部分的なヌード、または性行為の演技」を必要とする役の契約要件として、ヌードに関する付加条項を指定しているとのこと。
契約要件は俳優または代理人、および製作チームによって交渉され、シーンに関する情報や必要なヌードの種類、映像の使用制限などが含まれます。
そして、俳優がヌードの付加条項に署名して契約を交わしても、ヌードシーンを撮影する前にいつでも同意を取り消す権利があることを、SAG-AFTRAは繰り返し強調しているそうです。
2. 「相手役と打ち解けてからラブシーンを演じたい」と申し出た女優もいる
映画やドラマは、脚本に書かれた通りの順番でシーンの撮影が行われる訳ではありません。
撮影で使用するロケーションの空き具合や、俳優の仕事のスケジュールのなども都合をつけながら撮影されるため、時にはラブシーンを演じる俳優が初対面で激しく絡み合わなければならないという、かなりぎこちないシチュエーションも起こり得るとのこと。
例えば、音楽コメディ映画『ウォーク・ハード ロックへの階段』(2007年)に出演したジェナ・フィッシャーは、主演のジョン・C・ライリーと撮影3日目でベッドシーンを演じる予定になっていたのだとか。
その状況を不安に感じたジェナがジェイク・カスダン監督に、「ラブシーンを演じる前に、もう少し彼と打ち解ける必要があるわ」と訴えたそうです。
3. ‟クローズド・セット”が提供されることも
仕事とはいえ、数多くの製作スタッフやキャストに囲まれつつ、際どいラブシーンを演じるの気まずい…と感じる俳優がいてもおかしくはないでしょう。
そんな場合には、俳優が最小限のスタッフを前に演技が出来る‟クローズド・セット”なる場が提供され、出演俳優は撮影前にクローズド・セットを要求することが可能できるそうです。
4. パッチや袋を使うらしい
そして、ラブシーンについて観客が一番気になるのが、出演俳優が実際に全裸になっているのかどうか、という点ではないでしょうか。
なかにはスッポンポンでも平気な人もいるようですが、全裸で演じているように見えるシーンでも、男優は“肌色の靴下のような袋”で大事な部分を隠しているのだとか。
そして、女優は見せてはいけない部分をパッチで覆い、ビキニバイトという接着剤を使ってズレないよう固定。
いつでも使えるよう、靴下のような袋とパッチといったアイテムは、全て撮影現場に常備されているそうです。