【グロすぎてつらい】胸糞悪い凶悪犯罪を描いた邦画 おすすめ13選

STUNNER編集部
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スカッと楽しい映画もいいけれど、人間の狂気を描き、暗い気持ちになる映画も時々無償に観たくなりますよね。今回は、気分が落ち込んでいるときには絶対おすすめできない、殺人や犯罪を描いた「胸糞悪い」日本映画をご紹介していきます。

「家族」という呪縛

葛城家の次男稔は通り魔事件を起こし、死刑となった。そんな崩壊した葛城家に現れた一人の女。「死刑反対の活動をしている」と語る彼女は稔との獄中結婚を望んでいた。そこから徐々に紐解かれていく家族の歴史。強権的な父に従うしかない母と兄、その果てに闇を抱えていく弟。これが「日本の家族像」だ……!

思い通りにならないと怒鳴り散らし、店員にネチネチと因縁をつけ、口を開けばセクハラパワハラモラハラのオンパレード……そんな男を父に持つ家族は、次男が事件を起こす前からすでに壊れていたのだ。

そんな最低な父親を演じるのは三浦友和。「こんなやついる!(怒)」と思わせながらも、ラストには「どうしてこんなことに……」といたたまれない気持ちにさせる、説得力のある演技が素晴らしすぎます。
しかし、この地獄のような家庭環境を他人事とも思えないのが、また怖ろしいところである……。「家」に縛られた男の悲しい末路に、鑑賞後の不快度指数120%なので気分が沈んでいるときには絶対に観ちゃダメ。

淵に立つ

罰は過去からやってくる

小さな町工場を守りながら家族と平穏に暮らす利雄の前に、かつての友人である前科のある男八坂が現れる。利雄は居場所のない八坂を雇い、家に住まわせることにする。当初は見知らぬ男を警戒していた家族も、礼儀正しく人当たりの良い八坂を次第に受け入れるようになっていく。しかし「いい人」は八坂の表の顔。彼の裏の顔があらわになった時、ある悲劇が家族を襲う…。

大量の血が出たり、酷い暴力描写があったり、というような映画ではまったくありませんが、本作の後味の悪さは伊達ではありません。救いようのないラストに、絶望感が半端ないです。
「家族」という共同体がいかにもろい基盤に立っているか、どれほど簡単に壊れるのかを見せつけられます。
キングオブ胸糞日本映画。

一家に不幸をもたらす八坂役を浅野忠信が演じていますが、白いシャツに張り付いた笑顔というたたずまいが本当に不気味で、へたなホラー映画なんかよりもよっぽど怖いです……。

オカルト

異常者か?選ばれしものか?

通り魔事件を取材するドキュメンタリークルーは、事件の被害者で「あの事件以来奇跡を目の当たりにするようになった」と語る男・江野に遭遇する。江野は自分を神に選ばれた男だと信じており、大量殺人を計画していた。最初は半信半疑だったクルーのディレクター兼カメラマンの白石(演・監督)も徐々に江野を信じるようになっていき、計画に手を貸すことにするが…。

『コワすぎ!』シリーズや『貞子vs伽椰子』などで知られる白石晃士によるフェイクドキュメンタリー。
映画自体は白石監督の得意とするモキュメンタリ―の体裁をとっていて、タイトル通り「オカルト」方面に傾いたストーリー、江野を演じた宇野祥平の得体のしれない存在感も絶妙におかしい。また、江野と白石のブロマンス的な奇妙な友情も見どころの一つです。

けれど大量殺人を計画する江野の置かれている状況(日雇い労働のネットカフェ難民)はいわゆる「無敵の人」(家族や社会的地位など失うものが何もない人を表すネットスラング)を彷彿とさせ、彼が引き起こす事件も「秋葉原通り魔事件」などの多くの大量殺傷事件を思い起こさせます。
実は日本社会の縮図をうつしだしたともいえる、社会派な作品となっています。

江野が見た最後の光景には思わず絶句です。

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